旧ソ連 ロシア カザフスタンなどの取材


暫定版
2000.01.28. 更新



われわれの意志によらず、好むと好まざるとに関わらず旧ソ連は隣国である。われわれが経験を積んできたカザフスタンを中心に、ロシアとその近外国いわゆる旧ソ連諸国の最近の取材事情について考えてみよう。


通信事情

連絡を取るのに郵便は非常に時間がかかる。ソ連時代確実に存在していたKGBによる検閲が廃止された頃から、時間がかかるだけでなく、着くか着かないかまで、はっきりしなくなった。そこで、ついつい電話連絡が幅を利かすようになった。通信事情はだいぶん改善されたが、随所に問題がある。ただし、日本からは問題なく架かる箇所が殆どになっている。ファックスもだいぶ普及したが、画像の乱れなどが結構頭を悩ませてくれる。最近は、急速にパソコンが普及し、知的労働をする人々の間では、e-mailによる連絡がごく普通になりつつある。


アクセス

以前は全てがモスクワ中心であったが、事情は大きく変わった。極東では新潟=ハバロフスクに加えてウラジオストックが、新潟・富山と週2便づつの便で結ばれている。夏季にはイルクーツク便も運行されて、便利になっている。大幅にアクセス事情が改善されたのがカザフスタン・ウズベキスタンへのアクセスだ。夏の間は、ソウル経由で東京を発ったその日にアルマトゥに着けるようになったのだ。これは、これまでのカザフスタンベースのチャーター便に替わってアシアナ航空の定期便が運行し始めた事による。また、カザフスタン航空の定期便就航も予定されている。ソウル=タシケント便も同様に運行されている。また、1泊を要しビザ取得の不便さもあるが、北京経由のアルマトゥ便もカザフスタン航空が週2便運行している。ソ連時代のようなモスクワ経由は、モスクワでしなくてはならない仕事でもなければ、必要でなくなった。モスクワは空港が分散しており、ロケ機材が多い場合は、空港間の移動・運搬に苦労が多い。たとえロシアのトランスアエロ航空を使用してもモスクワ・シェレメチェボ空港のターミナル間の移動に苦労する。


物品の輸送

DHL、フェデラルエクスプレス、UPSなど国際宅配便のサービスエリアになっているので、緊急時の輸送には使える。


取材事情

ロシアにしろカザフスタンにしろ、取材をコーディネーションしてもらうパートナーを捜す必要がある。我が社では、カザフスタンのアルマトゥのソンシネマ社と提携している。彼らの保証によって、入国ビザを取得するのである。長期の取材の場合は、マルチプルビザも入手可能である。極東地域の場合は、ウラジオストックのデイジーフィルムにコーディネーションを依頼する。モスクワでは、ロシア科学アカデミー自然文化遺産研究所に、ビザ取得の手配を依頼することが多い。通常、駐日大使館にビザを申請してから発給までに1週間を要すので、スケジュールが固まってからビザ取得までに最低2週間は見ておく必要がある。

ビザ取得の手順は、先方のコーディネーター会社が、その国の外務省領事部にビザ発給申請をする。そして日本側に受け付け番号を連絡してくる。一方、外務省は駐日大使館にビザ発給認可の、連絡をしてくる。取材側は駐日大使館に発給認可の連絡が来ているか確かめ、来ていれば、ビザ交付の申請をする。建前上は申請書受理後1週間で発給となる。割増金を支払うことで、発給を早めてもらうことは可能であるが率直に言って馬鹿高い。

取材許可は個々の機関、施設と交渉することになり、駆け引きが必要だが大概は、金の力で解決可能。中国のように高いことはないので、信頼できる現地パートナーが重要である。


現地で何が手配できるか?

 現地スタッフ

 機材

 車輌


治安

非常に悪いというのが実状。従って、突発的な非常事態にどうするかという、計算を常に怠ってはならない。かといって恐れていたら何もできない。


ロシア 
 モスクワ

 ウラジオストック

カザフスタン


キルギス

ウズベキスタン

タジキスタン

トルクメニスタン