東遊あずまあそび
重要無形文化財 雅楽 宮内庁式部職楽部 第1巻
はじめて映像化された国風歌舞(くにぶりのうたまい)
雅楽には大陸から渡来した楽舞だけでなく、国風歌舞(くにぶりのうたまい)と呼ばれる日本古来の祭式芸能や氏族伝承の歌舞の流れを受け継ぐ演目があります。雅楽の各様式を網羅するため第一に取り上げたのが「東遊」です。
六絃の和琴(わごん)、高麗笛(こまぶえ)、篳篥(ひちりき)の伴奏で、笏拍子(しゃくびょうし)を持った句頭(くとう)と数名の付歌(つけうた)が古代東国の風俗歌の面影を残す「一歌」「二歌」を唱和します。和琴を支え持つ琴持(こともち)二人も唱和に加わります。大らかな歌声のなか、舞人(まいにん)が神前に進み「駿河舞(するがまい)」「求子舞(もとめごのまい)」を奉納します。
神事としての「東遊」は由緒ある神社に伝承されていますが、宮内庁式部職楽部の「東遊」は、宮中祭儀に奏されるほかは公開の機会が少なく、映像による一具すべての省略なしの克明な記録化は初めてです。
(37分)
掲載開始 1999.03.15.
最終更新 2001.04.16.